賃貸住宅管理業登録制度の概要

 

 賃貸住宅管理業登録制度は、賃貸住宅における良好な居住環境の確保を図るとともに、不良業者を排除し、賃貸住宅管理業界の健全な発展・育成を図るために創設されました。重要なポイントとしては、法第2条において、定められている「賃貸住宅管理業」を営む者(「賃貸住宅管理業者」)に対して一定の義務が課されます。昨今TVCMなどで、耳にすことが多くなった「老後の不動産投資・土地活用」などを利用する人が増えるにつれて増加するトラブル防止も義務化の一つの要因でしょうか。
※法:「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」

◆規制の対象業者
 ・賃貸住宅管理業者
 ・サブリース業者

◆業者に課される義務

賃貸住宅管理業の登録
 賃貸住宅管理業を営む管理戸数200戸以上の事業者に対し、国土交通大臣への登録を義務付けられました。管理戸数が200戸を超えない小規模な賃貸住宅管理業者でも、社会的信用力を確保するにあたって登録を受けることが望ましいとされています。
※登録を受けた場合は、管理戸数が200戸を超えない小規模な賃貸住宅管理業者であっても監督処分や罰則の対象とされることに留意

②賃貸住宅管理業者の業務における義務付け
業務管理者の配置義務 
 営業所又は事務所ごとに、賃貸住宅管理の知識・経験等を有する業務管理者を1名以上配置しなければなりません。

管理受託契約締結前の重要事項の説明の義務
 契約締結前に報酬及び具体的な管理業務の内容・実施方法等について書面を交付して説明しなければなりません。
具体的には、物件所有者との管理受託契約締結前の重要事項説明、書面交付及び契約締結時の書面の交付等です。
(オンライン重要事項説明・電子書面交付の活用も可能。)

財産の分割管理
 事業者の自己の固有の財産と入居者等から受領する金銭を分別して管理しなくてはなりません。賃貸管理業者の財産と所有者(オーナー)や借主から預かっている、賃料や敷金などの財産を別々に管理しなければなりません。適切な口座の管理や帳簿の管理が求められます。

委託者への定期報告
 管理業務の実施状況など以下の事項について、少なくとも年1回以上の頻度で物件のオーナーに対し報告が必要となります。管理業務の実施状況 や入居者からの苦情の発生・対応状況の報告等です。

参考:「国土交通省 「賃貸住宅管理業法」制度概要ハンドブック」
 

プラグインからカスタムフィールドなどの情報を追加表示